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早稲田ビジネス講座(講師:山川宏 早稲田大学理工学術院教授)開催報告

 「構造解析と最適化デザイン」
■日時
2010年08月03日(火)
18:00~19:30
■場所
すみだ中小企業センター
■概要

【講師】早稲田大学理工学術院教授 山川 宏 氏
【参加者】20名、墨田区内企業(主に製造業)の経営者と従業員18名、早稲田大学関係者2名

案内用チラシ(PDF)

■実施報告

 今回の講師を務めた創造理工学部 総合機械工学科の山川教授は、設計工学を専門としています。自然を観察しながら、いかにそれを技術に応用するかを考える山川教授は、冒頭にて「式を必要とする話は避け、極力身近なトピックからお話ししたい」と切り出しました。

山川宏教授
▲今回、講師をつとめた山川宏教授

 「構造解析と最適化デザイン」と題された今回の講座では、「設計を取り巻く厳しい環境」「生物に学ぶ」「構造解析と最適化デザイン」の3つのパートに分かれて講演が行われました。


 冒頭の「設計を取り巻く厳しい環境」では、設計および開発の置かれている現状の厳しさを述べ、設計と製造現場を同時に進めるなど、さまざまな課題があるという指摘がありました。これをもとに、これからの設計および開発で取られるべき手法として、「生物に学ぶ」「構造解析と最適化デザイン」の2つをベースに論を進めたいという説明がなされました。

 続いて、山川教授の研究成果において特徴的な観点といえる、「生物に学ぶ」パートに移ります。まず、力学的側面から、生物が備えている力学的構造と工学の関係について、ガリレオ・ガリレイの『新科学対話』やダーシー・トムソンの『生物とかたち』を引き合いに出しつつ、その共通点を指摘し、生物の構造を工学に応用できることを語りました。また、材料工学的側面から、環境の変化に応じて組織をつくっていく生物から構造材料の形態および特性に注目し、活用できる例を説明しました。さらに、情報処理的側面から、DNAおよびRNAによる巧妙かつ高度な情報処理機能をモデル化し、これを工学に応用する技術について説きました。


 これを踏まえて、「構造解析と最適化デザイン」について語りました。構造解析の技術は、コンピュータの発達と数値計算技術自体の発達、さらに最適化手法の発達があったとしたうえで、自動車の設計を例に取り、複合領域における設計の最適化、満足化についての説明がなされました。その中で「複合領域における設計では、軽量化構造ひとつ取っても、構造強度、衝突安全性、コストと走行性能など、相反する事象が多数ある」としました。また、宇宙航空研究開発機構が開発している小型実証衛星1型をも取り上げ、動的解析を行うことで最適化する手法について、具体的なパーツに対するコメントにまで踏み込んで説明しました。

講義風景
▲多くの画像資料を使って説明がなされた

 講座終了後に行われた懇親会では、山川教授と参加者、また参加者相互の間で、講演をもとにした質疑応答や議論などが行われました。

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